初めての水草アクアリウム

落ち葉⇒バクテリア⇒動物性プランクトン⇒魚のエサ

(2014年6月) "Nature Communications" 誌に掲載されたケンブリッジ大学の研究により、森林から淡水湖へと流れ込むデトリタス(落ち葉などの有機堆積物)が動物プランクトンのエサとなり、その動物プランクトンが魚のエサとなり、さらにその魚が肉食魚のエサとなることが示されました。
デトリタス
落ち葉などの有機物が森の中を流れる小川に運ばれて湖まで流され、湖の底に沈みます。 それを栄養源としてバクテリアが発生し、そのバクテリアを食べて動物性プランクトンが繁殖します(動物性プランクトンは湖由来の栄養で繁殖する藻類も食べます)。 そして、その動物性プランクトンを魚がエサとします。

近年に至るまで、動物性プランクトンのエサとなるのは水中に存在する藻類だけだと考えられていました。
研究グループは今回の結果に基づき、森林破壊が地上だけではなく水中の食物連鎖にも悪影響を与えるとしています。

今回の研究は、20世紀にニッケル製錬工場のために酸性雨などの環境被害に遭ったカナダの湖(オンタリオ州にあるデイジー湖)を舞台に行われました。


Andrew Tanentzap 博士(ケンブリッジ大学)による写真

この湖は、環境に対する人為的な悪影響を緩和しようとする試みにも関わらず、湖周辺に生える植物の多くが被害を受け、未だ回復途中にあります。

この研究では、そんな環境を利用して、岸辺の森林の生育具合の異なる湖の各所(8ヶ所)に生息するイエローパーチ(スズキの仲間。 食用)を比較しました。

森林に由来する炭素と湖に生じる藻類由来する炭素では元素質量(elemental mass)が異なります(動物プランクトンがエサとして摂取した物質に含まれる炭素がイエローパーチに取り込まれた後にも、炭素の元素質量が残っているのでしょう)。 この研究で、前年に生まれたばかりの若いイエローパーチを分析した結果、少なくともイェローパーチたちの体の34%が森林由来の栄養で出来ていることが明らかになりました。 湖畔の森林が豊かなエリアでは、この数字は66%にも達しました。

大体において、湖畔の森林が豊かであるほどイェローパーチは丸々と太っており、森林が乏しいエリアではサイズが小さくなり、その結果、生存および繁殖できる率が減っていました。

研究者は次のように述べています:

「藻類由来の炭素を栄養源として育ったプランクトンのほうが栄養は多いのですが、淡水魚にとっては森林由来の炭素も重要な栄養源です」


つまり、質的には水中起源の栄養が優れているけれども、量的な面において森林起源の栄養にかなわないということですね。



ソース:
  • http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-06/uoc-fls061014.php
<ニュース一覧に戻る>