初めての水草アクアリウム

フィルターを使わない水草水槽は可能か?

結論から言えば、フィルターを使わない水草水槽は可能ですが、水流は必要です。 つまり、ポンプで水流だけ作り出すが濾材は用いないという水草水槽であれば十分可能です。

濾材が不要である理由

フィルターの役目は、冒頭で述べたように@水中のゴミを取る、A魚やエビなどの動物にとって有害となるアンモニアを比較的無害な硝酸塩に変えるという2点です。

しかし、@についてはともかく、Aについては、動物よりも植物の方が圧倒的に多い水草水槽では実はほとんど意味がありません。 動物が生産するアンモニアが植物によって奪い合うようにして吸収されるからです。

さらに、植物にとっては、硝酸塩よりもアンモニアのほうが利用するのに必要なエネルギーが少ないため、肥料としては優れています。 一部のクリプトコリネなど、水草の中にはアンモニアしか利用できないものも存在するそうです。

そういうわけで、水槽内の生体の健康という面だけから言えば、フィルター(濾材)は必ずしも必要ありません。

水流が必要である理由

水槽内に水流を作り出すことはまず、ヒーターから発せられる熱の分散と、添加する二酸化炭素の拡散という点において必要となります。

水流が無いとヒーターの周囲の水がサーモスタットの設定温度(例えば25℃)に達した時点で、水槽内の他のエリアが冷たく(例えば18℃)ても発熱がストップしてしまいます。 二酸化炭素にしても、二酸化炭素を溶け込ますのに水流がある方が遥かに効率的であるだけでなく、二酸化炭素の溶け込んだ水を水槽内の隅々にまで送り届けるのにも水流が必要です。

さらに、水草が葉から二酸化炭素を吸収するのにも、ある程度の水流が必要です。 つまり、飼育水に二酸化炭素が十分に溶け込んでいても、水流が無ければ水草は溶け込んだ二酸化炭素を効率良く吸収できないのです。

濾材を使わない場合の問題点

(ポンプで水流は作るが)濾材をまったく使用しない場合には、水中にゴミが漂うことが多いうえに、底砂をいじって水が濁ったときに濁りが取れるのが遅くなります。 特に、水槽設置から時間が経っていなくてバクテリアが繁殖していない水槽では、いつまで経っても水の濁りが治まりません。

設置から時間が経過してバクテリアが底砂表面など水槽内に十分に繁殖している場合には、バクテリアのコミュニティーのバイオフィルムに濁りの粒子が吸着されるためか、フィルターが無くても比較的短時間で水が澄みます。

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