初めての水草アクアリウム

水が富栄養化すると藍藻の毒性が増加する

"Science" 誌(2013年10月)に掲載されたオレゴン州立大学などの研究によると、水の富栄養化と気候の変化が原因で、淡水・汽水域における藻類の毒性が増加して、水に住む生物や、生態系、水を飲用水として用いる人間に悪影響を及ぼしています。

富栄養化が進んで水においては、シアノバクテリア(藍藻。 以下「シアノ」)の中に毒素を作り出すタイプのものが占める割合が増加するというのです。

毒素を作り出すタイプの問題のシアノは Microcystis sp. という種類で、ミクロシスチン(アオコ毒素)という毒を作り出します。 ミクロシスチンは、肝臓に害を与えるほか、発がん性物質としても疑われています。



Microcystis sp. は世界中のほぼどのような場所にでも(したがって貴方のアクアリウムにも)発生し、水の流れが無くて、暖かく、栄養分がたっぷりの水を特に好みます。

Microcystis sp. は、強い光が当たる酸素の豊富な環境では、毒性の無い他の種類のシアノよりも優勢となり、やがて他のシアノを駆逐して、水中に存在する毒の濃度を増加させます。

研究者は次のように述べています:

「シアノは水中世界のゴキブリのようなものです。 呼ばれてないのにやって来て、いったん居ついたらいなくならない。

氷河期や(恐竜が絶滅する原因になったとも言われている)隕石の衝突をも生き延びたシアノですから、排除が非常に困難であるのも当然です。 人間にできるのは、せいぜいシアノが好まない環境を整えるくらいです」


研究者によると、シアノはシアノを捕食するような生物よりも早くから存在していたため、シアノの毒の目的が(自分の身を守るために)他の生物に被害を与えることであるとは考え難いそうです。 最近の研究では、シアノは酸化ストレスに対応するために毒を出しているのではないかと考えられています。

米国のエリー湖にも、シアノバクテリアが蔓延しており、宇宙からの映像でもシアノの蔓延ぶりが視認できるほどです。



ソース:
  • http://www.eurekalert.org/pub_releases/2013-10/osu-ito102113.php
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