初めての水草アクアリウム

水温管理

保温の必要性

熱帯魚はもとより、水草も熱帯出身のものが多いので、魚を入れない水槽であっても保温は通常必要です。

日本などの温帯原産の水草であっても、水温が低いと二酸化炭素や光の量に関わらず光合成が不活発になるため、20℃程度はある方が良いでしょう。

水草水槽用のヒーター

水草水槽では特に底床の保温が有効です。 底床が冷たいと、水草にとって重要な根や、水草の根に住みつく根圏バクテリアを始めとするバクテリア群が冷たい環境にさらされて、不活発になってしまうからです。

ところが、普通のヒーターは底床の上に置いて使用するので、ヒーターによって温められた暖かい水は(水槽の上部に向かうので)底床には届きません。 底床を暖めるには、底床の下にヒーターを設置する必要があります。

このような必要性から、ラインヒーターやADA社のグロースプレートなどの製品が開発されています。 しかし、これらの製品は値段が高いうえに小型水槽にはサイズが合いません。

小型水草水槽にオススメのヒーター

そこでオススメなのが、爬虫類用として販売されているパネルヒーターという製品です。 パネルヒーターは(底砂ではなくて)水槽の下に敷いて使用します。 サーモスタット(温度をコントロールする機器)が組み込まれているので、別途にサーモスタットを必要としません。

爬虫類用だからかサーモスタットの精度が低いそうですが、実際に使用してみて問題を感じたことはありません。 温度変化に弱いデリケートな生体はダメかもしれませんが、テトラやコイ科の丈夫とされている種類なら大丈夫です。 ミナミヌマエビも大丈夫です。

左記の商品のサイズは、15.5 cm× 24 cm ですが、他にもサイズがあるので異なるサイズのパネルヒーターを2枚ほど組み合わせて、水槽の底面全体をカバーしてやると良いでしょう。

発熱量は控えめなので、真冬には室温によっては水温が20℃程度にまで下がります。 暖房の効いた部屋や、機密性の高い部屋ならこれだけで十分ですし、パネルヒーターのパワー不足が気になるならば普通のヒーターと併用しても良いでしょう。

真夏の高水温対策

真夏には水温も30℃近くにまで上昇します。 地域や室内環境しだいではもっと高くなるかもしれません。 高温に弱い水草として有名なのはミクロソリウムなどの水生シダ(水温が高いと溶ける)ですが、他の水草も30℃を大きく超えるとヤバイかもしれません(私の環境では超えたことがないのでわかりません)。

アクアリウム専用のクーラーというのもありますが、値段が高いうえに、廃熱の問題もあり、さらに、そもそも小型水槽向けのものは無いような気がします。 したがって、小型水槽の場合、水温を下げたいのであれば水槽用の冷却ファンを使用することになります。

冷却ファンには騒音の問題がつきまとうので、カスタマー・レビューを参考に選ぶと良いでしょう。

騒音問題以外にも冷却ファンには、水温が適温にまで下がってもファンが作動しすぎることによる@冷やし過ぎとA水位の下がり過ぎ(水槽の水を蒸発させて水温を下げるので)の問題がありますが、最近は、冷却ファン用のサーモスタットという便利なものが発売されています。

冷却用のサーモスタットは、ヒーター用のものとは逆に、温度が下がり過ぎると冷却機器の動作を停止させるように作られているので、ヒーター用のサーモスタットを使うことはできません。 冷却ファンにヒーター用のサーモスタットを使うと、いつまで経ってもファンが作動し続けることになります。
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