初めての水草アクアリウム

水替えと掃除

水替え

水換え(換水)とは、バケツなどの容器を用いて水槽の古い水を捨てて、捨てた分だけ新しい水を水槽に補うことを言います。 換水は、その目的によって臨時換水と定期換水に大別できます。

臨時換水

(ろ過が十分でなくて)アンモニアや硝酸塩の濃度を下げたいときや、水草についてきた農薬の濃度を下げたいとき、あるいは藻類がはびこっている水槽で藻類の出すアレロケミカル(水草の成育を阻害する)の濃度を下げたいときなどに緊急的に行う換水です。

有害物を減らしたいのですから、一度の換水で水槽の1/2程度以上の水を大量に換えてしまいます。 換水の頻度は、水槽内の状況を見ながら判断します。

定期的な換水

世間的には定期的に換水を行うことが勧められています。「週に1度、1/3の換水」などと言われていますが、定期換水の量と頻度は比較的適当で良いでしょう。

魚にエサを与えているうちに、水槽内には窒素とリン酸が蓄積してゆきます。 窒素とリンは水草の栄養分になりますが、水草の量に対して魚の量が多く従ってエサの量も多いという水槽では、窒素とリンが過剰になります。 水草がメインの水槽では窒素の蓄積は起こらないケースが多いですが、リンは蓄積してコケ(藻類)の原因になります。

このような余分な栄養分を排除するために定期的な換水が推奨されていますが、「週に1度、1/3の換水」などが必須となるのは魚などの生体がメインの水槽の話であり、水草水槽では定期換水は必須というほどでもなく、その効果も実感しにくいはずです。

しかし、長期間、足し水(蒸発した分を補う)だけで水替えをしないでいると、水槽の水が黄ばんできたり、水面の油膜がひどいことになったりするので、ガラス面のコケを掃除するときくらいは換水をするように心掛けたいものです。

大きな水槽に小魚数匹と、エビ、貝などしか飼っていなくてエサをまったく与えないというバランスド・アクアリウムに近い水槽の場合には、足し水だけでも、水が黄ばまず油膜もあまり出ないという状態になることはありますが、メンテナンスがトリミングもせずに足し水だけというのは、その水槽に飽きているときの兆候です。 飽きてくると足し水だけになります。

換水によって水草の新陳代謝が促進されると言う人もいます。 その真偽も根拠も知りませんが、換水後には水草の光合成が活発になります。 水道水には二酸化炭素が多く含まれているらしいので、水草の光合成が活発になるのは、そのためかもしれませんが。

換水時の注意点

換水時の注意点は、@水槽セッティング時と同様に新しい水のカルキ(塩素)を抜くという点と、A水道水の水温が水槽水の水温と大きく違う冬場には水温を水槽水に近づける必要があるという点です。

水道水の水温を水槽水の水温に合わせるには、ガスコンロなどで暖めたお湯を混ぜるか、湯沸かし器のお湯を使うと良いでしょう。 いずれの場合も、お湯についても塩素を抜くことを忘れずに。

長期間換水していない場合の注意点

水草水槽ではあまりないと思いますが、水草に対して魚の量が多い水槽で長期間水替えをしていないケースでは、一度に大量の換水を行うことで生体がPHショックを起こす危険があります。

魚が出したアンモニアが最終的に硝酸塩になり、硝酸塩はPHを酸性に傾けるため、硝酸塩が大量に蓄積していると硬度が低い場合には特に、PHが極端な酸性となっているケースがあるのです。 硝酸塩の濃度はペットショップで売っている試薬で判定できます。

試薬で大量の硝酸塩が検出された場合、あるいは試薬を使ってはいないけどヤバそうな場合には、少しずつ換水していくようにします。 例えば、1/3の換水の代わりに、毎日1/6の換水を一週間続けるなど。

掃除

掃除について述べるのを忘れていたので、このページにまとめてしまいますが、アクアリウムで必要な掃除は、水槽のガラス面の掃除と、フィルターの掃除です。

ガラス面の掃除

ガラス面の掃除は、プラスチック製の三角定規や分度器などを使って水槽のガラスに生えたコケをこすり落とします。 「コケ取り器」なども販売されていますが、小型水槽の場合は特に、そういう製品をわざわざ買う必要もないでしょう。

フィルターの掃除

フィルターの掃除は通常、フィルターの濾材の目詰まりを取り除くことを主な目的とします。 アクアリウムのフィルターというのは、「2.4. フィルター」で述べているように、バクテリを利用して有害なアンモニアを比較的無害な硝酸塩に変えるという仕組みです

したがって、台所の掃除のように「無菌でクリーンでぴっかぴか」という状態にすることが目的ではなく、むしろバクテリアはたくさん残っているほど良いのです。

このような観点から、フィルターの掃除は濾材の目詰まりを取る程度にとどめます。 そして、濾材の洗濯には必ず飼育水を用います。 つまり、濾材をデリケートな生き物として扱うというわけです。

やる事は簡単で、バケツなどの容器に飼育水を汲み取って、濾材をすすぐだけです。 スポンジフィルーターの場合も、きゅっきゅっと絞るだけです。

濾材の洗浄に使用した水は茶色に汚れるので当然処分して、水槽の水が減った分だけ新しい水を足します。 洗浄に使った古い水は、植木の水やりに使うと良い肥料になるでしょう。

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